研究課題
基盤研究(C)
ポルフィリン類縁体の合成においては、4つのピロールユニットでカリックス[4]ピロールと呼ばれるマクロサイクルを形成することが鍵段階となっている。本研究では、5つ以上のピロールからなるポルフィリン(拡張ポルフィリン)を簡便かつ高収率で得るため、カリックス[n]ピロール(n≧5)の効率的合成を目指す。その手法として、ピロールのβ位に置換基導入した上で縮合を行い、5つ以上のピロールユニットからなるマクロサイクルを分子内水素結合によって熱力学的に安定化する。得られたマクロサイクルの酸化で得られた拡張ポルフィリンの置換基修飾を利用して光線力学療法治療剤や有機エレクトロニクス材料などへの応用につなげる。