研究課題
基盤研究(C)
現行の防曇技術は、基板表面に親水性・吸水性を付与し、薄い水膜を形成させる方法が主流である。酸化チタンやシリカなどの純無機材料や親水性ポリマーが用いられているが、前者は樹脂基板への適用が難しく、後者は柔らかいため、引っ掻き傷や摩耗によって透明性や防曇性が低下するという課題がある。本研究課題では、剛直成分としてカルボキシ基含有シルセスキオキサン、柔軟成分としてオリゴエチレングリコールおよびその誘導体、水酸基を有する化合物などを組み合わせることにより、樹脂基板に高い付着性を示し、表面はハードコート性を維持しつつ、フレキシブル性と防曇性を兼ね備えた新規防曇ハードコートの開発を目的とする。