研究課題
基盤研究(C)
イネは根から吸収したケイ酸を用いて葉身や籾殻でケイ酸体(シリカ)を形成し、環境ストレスから植物体を物理的に防御している。これまでシリカ形成能を有する細菌、珪藻や海綿動物において、シリカ形成を促進する因子が発見されてきたが、高等植物においては、そのような知見に乏しいのが現状である。本研究室ではソルガムで報告されたタンパク質(Slp1)に見られるシリカ形成活性ドメインを持つ候補分子(OsSlp1)をイネのデータベース上で発見した。合成ペプチドが活性を有していたことから、イネのシリカ形成はOsSlp1が主導するという仮説を立て、本仮説を検証することでイネのシリカ形成の分子メカニズム解明を試みる。