研究課題
基盤研究(C)
本課題では、難吸収性を示す食品成分の代表例である食物繊維に着目する。まず、マクロファージで起こる炎症反応に対して、様々な種類の食物繊維試料の抑制活性を検討する。次に培地の浸透圧を測定し、抗炎症活性との相関性を検証する。また、高浸透圧条件下で誘導されるMAPキナーゼ経路などに着目し、作用機構を解析する。さらに、マウスにリポ多糖を腹腔内投与する炎症実験系で抑制活性を評価する。食物繊維には整腸作用など多くの機能性が知られているが、「高浸透圧効果がもたらす抗炎症作用」という新たな側面を実証できれば、学術的な貢献だけでなく、サプリメントの開発などによる社会への波及効果も想定できる。