研究課題
基盤研究(C)
深海熱水鉱床に生息する巻貝(スケーリーフットやギガントペルタ)が、酸性多糖であるアルギン酸などのポリウロン酸からエネルギーを獲得する機構の解明を目指す。対象巻貝のゲノムおよびトランスクリプトームデータから候補タンパク質を特定し、組換えタンパク質を用いてその機能を解析する。海洋におけるアルギン酸の主要な生産者である褐藻が存在しない深海環境において、動物がポリウロン酸を利用する可能性を生化学的に示すことは、海洋生態系の進化と多様性に関する新たな知見をもたらす。さらに、本研究から得られる成果は、深海生物の未知の生存戦略の解明や、新技術開発へとつながる可能性を秘めている。