研究課題
基盤研究(C)
ゼブラフィッシュでは、嗅覚器の一部である鼻孔に味蕾が高密度で分布している。これは嗅覚器で受容される化学物質が、前鼻孔において味蕾によっても検出されることを意味している。本研究の目的は、真骨魚類の鼻孔に味蕾が高密度で分布する現象について、その形成機構と機能的意義について解明することである。この目的を達成するために、ゼブラフィッシュの鼻孔の味蕾の発達過程と、それに関わる遺伝子の探索、摂餌行動におけるこれらの味蕾の機能の解析、他の真骨魚類の鼻孔における味蕾の分布の解析を実施する。これにより、魚類の摂餌行動における味覚の役割や脊椎動物全般でも珍しい、異なる感覚器の同所的な発達の仕組みの理解につながる。