研究課題
基盤研究(C)
開発途上国の農業生産性を飛躍的に向上させるため、農民組織の自主財源・自己決定による灌漑管理が世銀等の国際機関で1990年代から推奨されているが、いまだ成功例は少ない。本研究では、従来の灌漑に特化した組織に代わり、各種の農民互助活動を組み込んだ新たな灌漑組織による灌漑管理の効果を検証する。ベトナムで灌漑管理を行う複数の農業共同体の灌漑管理の公平性・効率性と、それらの互助活動を現地聞き取り・アンケート調査で求めて比較分析し、互助活動の強弱が灌漑管理に与える効果を評価する。その上で、農民灌漑管理組織に求められる灌漑管理成功の必要条件と組織形成の方策を提示する。