研究課題
基盤研究(C)
作物の栽培中に核事故が生じて放射性セシウムと放射性ストロンチウムが放出されると、両放射性核種は作物茎葉部と農地に降下する。土壌に混入した両放射性核種は作物に吸収されにくいため、畑では作物茎葉部に付着した両放射性核種が可食部の汚染源となる。水田では、畑と異なり、土壌ではなく田面水に両放射性核種が混入する。田面水に混入した両放射性核種は、土壌に混入したものより作物に吸収されやすいと想定されるが、このことはこれまで見過ごされてきた。本研究では水稲栽培中に降下し田面水に混入した両放射性核種の水稲による吸収と玄米への分配特性を明らかにし、玄米の汚染について考察する。