研究課題
基盤研究(C)
持続可能農業への志向や化学肥料の価格高騰から、窒素肥料原料のアンモニアをマイルドな反応条件で作り出す生物学的窒素固定が注目されている。このような背景から牛糞堆肥の長期連用水田でイネを栽培したところ、出穂期に不伸長茎部で窒素固定を触媒する内生細菌ニトロゲナーゼの高活性化が生じていた。不伸長茎部では茎下位の節が多く存在する。このことから葉から輸送される糖類(炭素源)と葉から根に移送される酸素(活性阻害物質)、そして根から侵入する窒素固定細菌(触媒)の茎内交通路における接続点である節でニトロゲナーゼ高活性化が生じる過程を解析する。イネ茎内における窒素固定の仕組みを明らかにすることを目的とする。