研究課題
基盤研究(C)
生物の環境適応では、環境ストレスの適切な感知と応答が重要である。私は酵母の高浸透圧応答性Hog1 MAPK経路をモデル系に環境ストレス応答機構を研究してきた。私は最近、MAP3Kが活性化しMAP2Kをリン酸化する反応も高浸透圧の増強作用を受けることを見出した。この「キナーゼ反応が高浸透圧の作用標的」という発見は、高浸透圧センサーは膜タンパク質、という既成概念を覆すもので、本課題ではキナーゼ反応に対する高浸透圧作用の実体と作用機序を解明する。さらに、高浸透圧とは異なり酸化ストレスが脱リン酸化の抑制を介してHog1 MAPK経路を活性化する可能性を見出したので、これを検証する。