研究課題
基盤研究(C)
細胞膜を構成するリン脂質の一種であるホスファチジルセリン(PS)は通常、細胞膜の内層のみに分布するが、アポトーシス細胞や活性化免疫細胞ではPSが細胞表面に露出し、様々なシグナルとして作用する。例えば、肥満細胞はIgE受容体刺激によって活性化すると、ヒスタミンなどを放出(脱顆粒)、アレルギー反応を引き起こす。この過程で細胞表面にPSが露出され、過剰な脱顆粒を抑制するシグナルとして働く。アポトーシス細胞におけるPS露出機構は理解が進んできたが、活性化免疫細胞などの生細胞がPSを露出する仕組みはほとんど分かっていない。本研究では、特に肥満細胞に着目し、その活性化に伴うPS露出機構を解明する。