研究課題
基盤研究(C)
完成した脳では、領域によって異なる機能分担と組織構築が見られる。神経幹細胞の領域性決定機構について理解が進んだが、共通する脳の組織構築の基本原理から異なる組織様態を創出するしくみは未解明である。本研究では、神経幹細胞にかかる力学的要因に着目し、閉鎖空間である脳胞において、均一な脳室内圧に対する神経上皮の物理的応答の領域による違いが神経幹細胞の増殖・分化に影響を及ぼし、結果として組織形態に違いをもたらすという作業仮説を検証する。これらの解析によって、脳組織の領域性形成にはたす力学的要因を明らかにし、当該分野に全く新しい概念を創出する。