研究課題
基盤研究(C)
近年、学習記憶機構に脳内インスリンが関与することが注目されており、一方で、アディポネクチンというタンパク質が、インスリン感受性の上昇など、インスリン作用に影響を及ぼすことが報告されている。そこで、我々はアディポネクチンが学習記憶機構の一端を制御する、という作業仮説を立てた。本研究では、血液脳関門をもたず連合学習が可能な、軟体動物腹足類のヨーロッパモノアラガイ(Lymnaea stagnalis)を用いて実験を遂行する。哺乳類を用いた研究では突き止められない、アディポネクチンの学習記憶への制御機構を明らかにすることで、神経生物学の分野全体に多くの示唆を与える。