研究課題
基盤研究(C)
越冬は温帯の生物にとって最も困難を伴う過程のひとつである。温帯のほとんどのショウジョウバエは成虫で越冬し、低温に適応した種は生殖巣を発達させない生殖休眠を行い、越冬後は生殖巣を発達させ繁殖する。多化性昆虫においては、越冬後の世代の求愛は、越冬しない世代と異なる可能性がある。本研究では、多化性昆虫における求愛行動の季節制御を明らかにすることを目的とする。ショウジョウバエを用いた実験により、生殖休眠後の求愛行動の特徴を明らかにし、求愛行動と生殖巣の発達の双方に関わる幼若ホルモンと栄養条件の影響を検討する。本研究により、求愛行動の季節制御の進化の解明の端緒を開くことができるだろう。