研究課題
基盤研究(C)
パーキンソン病(PD)は認知症に次いで多く、病因解明と治療法・予防法の開発が急務である。PDの運動症状・非運動症状は、大脳基底核等の伝達物質ドーパミン(DA)の信号伝達異常が主な原因と考えられている。大脳基底核内のDA信号伝達経路には主にD1型受容体(D1R)を介する直接路と、D2型受容体(D2R)を介する間接路がある。従来、直接路が運動促進し、間接路が運動抑制すると、対立の役割が考えられてきたが、この概念は見直されてきている。本研究は、D1R信号とD2R信号がPDの運動症状・非運動症状に関わる仕組みの理解を深め、現在の治療薬の限界を超える新規治療薬物の開発の創薬標的を見出すことに発展させる。