研究課題
基盤研究(C)
がんなどの疾患治療として、光増感剤を使う光線力学的治療が注目されている。光増感剤の設計として、①効果的に光励起し、②効果的に三重項状態を経る項間交差を生じさせることが重要であり、この条件を満たすポルフィリン誘導体が市販薬として上市されている。私たちはアミノキノリンやアミノナフチリジンを用いた蛍光物質の研究を長年行ってきており、これらの物質のπ共役系を増環によって拡張することで効果的に光増感作用を示すことを明らかにしてきた。今回、①と②を改善し、さらに脂肪滴に集積させた光増感剤が示す細胞死へのプロセスを理解することを目的に3年間の研究を行う。