研究課題
基盤研究(C)
慢性腎炎病態には共通してメサンギウム領域の拡大が観察される。一方で、腎炎の予後不良マーカーに「テネイシンC(TNC)」があり、本分子内 TNIIIA2 領域には腎炎増悪因子となる動脈硬化を促進するとの報告もあるが、TNC とメサンギウム拡大の関係に言及する報告はない。そこで本課題では、TNC 及び TNIIIA2 による刺激が腎臓を構成する各種細胞の機能発現に及ぼす影響を評価し、慢性腎疾患予後不良マーカー分子の発現上昇から病態形成に至る機序を解明することで、TNC を標的とするメサンギウム拡大抑制法、ひいては新規腎炎治療アプローチの提案に向けた基盤を整備する。