研究課題
基盤研究(C)
神経系の構築過程において、ミトコンドリアの代謝活動と動態は緻密に制御され、その破綻は神経幹細胞の維持や神経発生、神経細胞の成熟度、さらに脳の高次機能に大きな影響を与えると考えられている。ミトコンドリア機能に重要なプロヒビチン2 (PHB2) を神経幹細胞特異的に欠損したマウスでは、脳形成に異常が生じ、血管の過形成が起こる。本研究では、Phb2欠損マウス脳における神経発生や血管新生の異常がどのような機序により生じるのかを、組織化学、初代培養系、さらに標的遺伝子の網羅的解析により明らかにする。本研究より、ミトコンドリア代謝活動による神経発生制御と機能的な脳構築における新規分子基盤を明らかにできる。