研究課題
基盤研究(C)
恒温動物は寒冷環境において代謝熱産生を亢進させることで温熱恒常性を維持するが、長期間寒冷曝露した際に代謝熱産生を制御する中枢神経系が環境適応のためにどのように変化するかは不明である。メラノコルチン4型受容体(MC4R)は中枢神経系において代謝促進を担うことが知られている。申請者はこれまでに、MC4Rが視床下部神経細胞の一次繊毛に局在し、この一次繊毛が加齢に伴い退縮することで代謝量が減少することを発見した。本研究は、「MC4R局在一次繊毛の長さを環境温度に応じて変えることで代謝量を調節し、環境温度に適応するメカニズムが存在する」という仮説を検証し、新しい環境適応メカニズムの提示を試みる。