研究課題
基盤研究(C)
タンパク質が翻訳、折畳み、輸送され、機能し、分解されるまでの過程は、個々のタンパク質で異なる。しかし細胞は、ストレス時の危機的状態では、タンパク質固有の運命を変化させることで恒常性を回復する。ストレス環境では、小胞体内の折畳み異常タンパク質の改善のため、細胞は修復や分解を行う。一方、ストレス回復の間、小胞体へのタンパク質輸送の軽減のため、翻訳抑制やmRNA分解が起こるが、これらを免れて合成されたタンパク質の輸送は小胞体に過負荷となる。そこで、翻訳時分解が働き、小胞体輸送タンパク質を細胞質に局在変更させ分解する。本研究では、翻訳時分解されるタンパク質の運命変更のしくみを明らかにする。