研究課題
基盤研究(C)
脳内セロトニン(5-HT)レベルは閾値に留まることが重要であり、過不足は精神障害の罹患と強い相関を示す。最近、脳内5-HT量が、抗原提示に関わる「小胞体アミノペプチダーゼ1(ERAP1)」や「MHCクラスI分子(MHC-I)」の発現量と負の相関を示し、抗原提示の異常が不安行動を惹起するという知見を得た。そして、この成果から「精神障害は、MHC-I提示抗原の異常が引き起こす5-HT代謝異常症である」との仮説の構築に至った。そこで本計画では、MHC-I抗原提示が介する情動調節機構を解明し、精神障害の治療・診断に向けた端緒を開く。