研究課題
基盤研究(C)
肺腺癌は浸潤性領域の最大径に応じてpT分類がなされるため,浸潤径を適切に評価しなければならない.しかし通常の病理組織標本では浸潤・非浸潤の形態的区別が難しく,浸潤径の評価における病理医間格差が問題視されている.本研究では,透明化試薬を用いてホルマリン固定後の肺腺癌組織を透明化し,レーザー走査型顕微鏡を用いて3次元画像を作成して解析することにより,肺腺癌の浸潤部と非浸潤部の組織構造の違いを明らかにする. 腫瘍組織を3次元化することにより,任意の断面で腫瘍組織を観察することや,腫瘍部の異常な血管構造を同定することが可能となり,肺腺癌の浸潤部における組織構造の特徴がより明らかになることが期待される.