研究課題
基盤研究(C)
エピトランスクリプトーム修飾、特にN6-メチルアデノシン(m6A)は、ウイルスと宿主の遺伝子発現を制御する重要因子である。本研究では、パラミクソウイルスのマトリックス(M)タンパク質が核内のm6A関連酵素群と会合し、これらを核外のウイルスRNA合成場所へリクルートする現象を世界で初めて発見した。この機構によりウイルスはm6A修飾系をハイジャックし、ウイルスRNA修飾と宿主遺伝子発現の攪乱を通じて、免疫回避や増殖に有利な環境を構築していると推察される。本研究ではm6A修飾のウイルス複製への影響と宿主遺伝子発現変動の解析を行う。