研究課題
基盤研究(C)
浸潤突起はがん細胞転移に関わる数μmのアクチンに富んだ膜突起構造で、基底膜破壊や周辺組織への浸潤を促進する。通常の光学顕微鏡では全長観察が困難なため、形成・伸長メカニズムの解析に課題がある。申請者はエンドサイトーシスやアクチン制御に関与するダイナミンが浸潤突起形成に不可欠であることを発見したが、その機構は不明である。本研究では浸潤突起観察に最適化した3次元ライトシート顕微鏡システムを開発し、浸潤突起における①アクチンの重合と配向、②膜小胞の細胞内輸送におけるダイナミンの役割を解明する。これによりダイナミンをターゲットとした新規がん浸潤阻害薬の開発を目指す。