研究課題
基盤研究(C)
多くのがん種において、翻訳後修飾 O-GlcNAc 修飾の亢進と予後不良との関連が報告されている。申請者は、中皮腫における核膜孔複合体構成因子(ヌクレオポリン)の過剰な O-GlcNAc 修飾を見出しているが、中皮腫進展との関連は不明である。本研究では、ヌクレオポリンの過剰な O-GlcNAc 修飾が誘導する核輸送の制御異常メカニズム、およびそれらが腫瘍進展に及ぼす影響について、物質輸送速度を評価する実験系や、個々のヌクレオポリン選択的に O-GlcNAc 修飾を制御する実験系を用いて詳細に解析する。がん細胞における核輸送脱制御機構の解明から、核輸送速度制御によるがん治療薬創出を目指す。