研究課題
基盤研究(C)
神経特異的Na-Kポンプα3サブユニットの遺伝子ATP1A3の変異は、身体的ストレスを契機に発病するATP1A3神経疾患を引きおこす。応募者は病態解明を目指し、ATP1A3欠損ヘテロマウスの作成と解析を行い、病態モデルマウスであることを報告した。本研究では、ヘテロマウスを用いて発病前後での小脳の神経回路動作の変化を明確にする。次に、EAAT1の発現量と、発病しやすさや神経回路動作の変化度との相関関係を明らかにする。本研究の成果は、ATP1A3神経疾患の病態解明にとどまらず、他の遺伝性疾患でも観察される不完全浸透現象の分子基盤の理解につながり、新たな視点からの治療薬の開発への道筋を作る。