研究課題
基盤研究(C)
代謝機能障害関連脂肪肝疾患(MASLD)は、肥満に伴い増加している脂肪蓄積性肝疾患で、肝炎や肝障害を経てMASH(進行性肝疾患)に進展し、多臓器に影響する。日本では高齢化とともにMAFLDの罹患率も上昇し、高齢糖尿病患者で肝硬変や肝癌が報告されている。申請者は、高齢者MASHの背景に老廃物処理機能、特に肝類洞内皮細胞のスカベンジャー機構の破綻があると仮説した。本研究は、加齢に伴うスカベンジャー機能変化とMASH発症機構の関連を明らかにし、リソソーム機能強化による改善効果とバイオマーカーの確立を目指す。独自開発のスライス培養により、生理的環境下で加齢疾患の新たな理解を促進する。