研究課題
基盤研究(C)
神経発達症の診断と治療を難しくしているのは、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害、学習障害に加え、てんかんなど個々の特性が重なりあっているためである。「なぜ、神経発達症は併存することが多く、個々人で併存のパターンが異なるのか?」この「問い」に対して、神経発達症に関連する代謝型グルタミン酸受容体の局在と活性を制御するシナプス接着分子Elfnの機能解析から取り組む。異なる特性が併存した神経発達症から見出された7系統のELFNの点変異のモデル動物の相同・相違点を明らかにし、病態の中核にある神経細胞・回路を特定することは、発達症の特性と併存を引き起こす原因の解明と症状緩和の手法開発に貢献できる。