研究課題
基盤研究(C)
近年、抗体薬物複合体(ADC)による分子標的抗がん剤の開発が多くの成果を挙げている。これには標的に結合する抗体の薬物速度論的な解析が欠かせない。我々はこれまで、補欠分子族(PG)によるタンパク質のポジトロン標識を試みてきたが、標識体と原料タンパク質の分離が困難で、非常に低い比放射能での動態検討を余儀なくされた。本研究ではクリック化学によるタンパク質の標識と、scavenger resinによる原料タンパク質の除去を試み、得られる標識体の高比放射能を実証的に検討する。得られる標識抗体は抗体の薬物測度論研究のツールとしてだけではなく、PETによる非侵襲的腫瘍イメージング剤としても期待される。