研究課題
基盤研究(C)
「造血細胞への安全かつ高効率な遺伝子導入」は遺伝子治療黎明期からの課題である。研究代表者はアデノ随伴ウイルスベクターを用いる際に、標的抗原に対する抗体と、抗カプシド抗体をつなげた二重特異性抗体を標的指向性分子とすることで、その抗原を有する細胞に対して特異的に遺伝子を送達する技術を開発した。本研究ではこれを応用し、さまざまな造血細胞種への特異的なin vivo遺伝子導入を目指す。具体的には、遺伝子導入が可能な「血球分画」と「その表面マーカーに対する抗体」の組み合わせを明らかにする。これにより、遺伝性造血器疾患や血球に感染するウイルスの治療、免疫系の制御など、多くの新規治療法への道が拓ける。