脂肪性肝疾患の多くは代謝機能障害と関連して発症し、全世界的な肥満人口の増加に伴ってその患者数が顕著な増加傾向にある。しかしながら脂肪性肝疾患に対する有効な治療は限られているため、新たな治療ターゲットの発見が期待されている。FAF2(Fas associated factor family member 2)は細胞内の長鎖不飽和脂肪酸のセンサーであり、肝臓・小腸における脂質付加後のアポリポプロテインBの細胞内分解を調節している分子である。本研究ではFAF2機能の抑制がApoBの分解調節を通じて肥満症・脂肪性肝疾患の治療ターゲットとなり得るのではないかと仮説を立て、その実証を目指している。
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