研究課題
基盤研究(C)
小腸粘膜は過度のダメージを受けると胎生期類似遺伝子発現プログラムを発動し、粘膜再生を行う。本研究ではタンパク質分解で重要な役割を果たしているCULLIN3(CUL3)を腸上皮細胞特異的に欠損させると小腸上皮細胞で上記遺伝子発現プログラムが発動されるという発見を基に、CUL3がいかにしてこのプログラムの発動「開始」と「終了」を制御して、小腸上皮細胞の恒常性を維持しているのかを明らかにする。小腸粘膜再生機構の詳細が判明し、その制御方法が明らかとなれば、炎症性腸疾患、化学療法時の副作用、放射線障害等で損傷を受けた腸粘膜を、安全かつ速やかに回復させる手法の開発に結びつくことが期待される。