研究課題
基盤研究(C)
細胞老化が内皮細胞の機能を変調させるメカニズムには不明な点が多い。最近、私達はp53が転写を誘導するTIGARの発現が老化血管内皮細胞で顕著に増加していることを見出した。TIGARは解糖系を負に制御する脱リン酸化酵素である。本研究では血管内皮細胞老化の分子基盤をエネルギー代謝の側面から明らかとし、老化血管内皮細胞を標的とした老化関連疾患の新規予防・治療法の開発を目指す。TIGARの阻害は老化血管内皮細胞のエネルギー代謝を改善して内皮機能を改善し、ひいては臓器や個体の老化を改善・抑制する新しい抗加齢療法になり得る。