研究課題
基盤研究(C)
円形脱毛症は毛包を標的とする自己免疫疾患である。重症円形脱毛症の治療には免疫抑制作用のあるJanus kinase (JAK)阻害薬が使われる。この薬剤の免疫細胞に対する作用については研究が進んでいるが、毛包細胞に与える直接的影響については知見が乏しい。この研究では、申請者が開発してきた毛包発生関連シグナル系活性因子を用いたヒト毛包細胞の培養法で得た細胞を利用して作製した毛包再生モデルを用いて、JAK阻害薬が毛周期・細胞増殖関連因子、免疫学的特権関連因子の発現様式などに与える影響を明らかにし同薬が有効性を示す機序を解明するとともに、他の難治性脱毛症への適応拡大に向けた理論的基盤の整備を目指す。