研究課題
基盤研究(C)
黄色ブドウ球菌による血流感染症では、菌が血液中で形成するbiofilm (BF) が重要な役割を果たす。黄色ブドウ球菌はコアグラーゼなどを産生し、血漿中の凝固系蛋白質を利用して強固なBF (plasma-BF) を形成することが知られている。本研究の目的は、ヒトplasma-BFの形成機序を解明し、病態への影響を検討することである。様々な背景を持つヒト血漿を用いてplasma-BF形成能を評価し、ホスト因子の関与を検討する。個体間での反応性の違いとその機序を解明することで、MRSA感染症重症化メカニズムの理解と新たな治療ターゲットの創出に繋がることが期待される。