研究課題
基盤研究(C)
HIV-1のうち個体間伝播を成立させるものはTransmitted/Founder(T/F)と呼ばれる。T/Fは慢性感染ウイルスにはない特性を持ち、個体間伝播に有利と考えられるが、その詳細は不明である。粒子表面のエンベロープタンパク質(Env)はgp120/gp41に切断されることで細胞への吸着・侵入の機能を発揮する。申請者は、T/Fに切断不全変異を導入するとEnvの粒子取込みが抑制されるが、実験室株では影響がないことを見出した。本研究ではT/Fと実験室株を比較し、Env取込み機構の解明を目指す。これにより、新たなワクチンや阻害薬の開発が期待される。