研究課題
基盤研究(C)
脳・網膜・精巣では血液由来の有害物質から細胞を保護するために血液・臓器関門が形成され、物質輸送が厳密に制御されている。これらの組織には、生理機能に必須の組織特異的な脂質が存在するが、材料となる脂肪酸の輸送や代謝経路については不明な点が多い。特に血液精巣関門については謎に包まれていたが、申請者は、脂肪酸輸送体欠損マウスが雄性不妊を呈すること、またそのマウスは精子形成に必要不可欠な高度不飽和脂肪酸を含む脂質の精巣内分布に異常が生じることを発見した。本研究では、血液精巣関門を介した高度不飽和脂肪酸の輸送と代謝機構について明らかにする。