研究課題
基盤研究(C)
脳虚血再灌流を伴う病態の患者は、集中治療室での鎮静の対象となるが、意識レベルの確認のため無鎮静での管理となることもある。近年、マウス心肺蘇生モデルを用いた研究で、蘇生後の鎮静により脳波変化が引き起こされ、神経学的予後が改善することが報告された。これは脳虚血再灌流後の適切な鎮静が臨床的予後を改善する可能性を示唆するものであり、適切な鎮静の指標の重要性がさらに増している。しかし、脳の電気的活動性は虚血再灌流障害の影響で変化している可能性が高く、鎮静中の脳波所見にもとづいた鎮静の指標は確立されていない。本研究の目的は、麻酔薬が脳虚血再灌流後の脳波へ与える影響を動物実験により明らかにすることである。