研究課題
基盤研究(C)
コンディショニング作用による虚血再灌流傷害に対する心筋保護戦略が注目されている。この作用は周術期管理にも応用されるようになってきたが、臨床研究における根拠は十分には確立されていない。この要因として麻酔薬の併用があげられる。人工心肺を用いる心臓手術では、人工心肺中に揮発性吸入麻酔薬を投与することが制限されるため、プロポフォールなどの静脈麻酔薬で代用せざるを得ない。この麻酔薬の併用がコンディショニング作用を阻害することが疑われる。本研究では、揮発性吸入麻酔薬と静脈麻酔薬の併用がコンディショニング作用に与える影響とその細胞内機序を、心臓手術を模倣したラット生体心筋梗塞モデルを用いて解明する。