研究課題
基盤研究(C)
不妊症の約半数に男性因子が関与し、特発性精子形成障害が最も多い原因とされる。精子形成には活発な細胞分裂が必要で、多くの遺伝子が関与するが、重度の精子形成障害では遺伝子発現異常が一定の頻度で認められる。DNA複製を制御する遺伝子は精子形成と密接に関連し、多くが癌関連遺伝子と重複している。そのため、男性不妊患者の遺伝子発現異常が悪性腫瘍を含む他疾患と関連する可能性がある。DNAメチル化異常はエピジェネティックな変化であり、精子形成障害において特定の遺伝子の不適切なメチル化が関与する可能性が指摘されている。本研究では、日本人の非閉塞性無精子症患者におけるエピジェネティックな遺伝子発現異常を検討する。