研究課題
基盤研究(C)
破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成のバランスが破綻し、骨吸収が過剰になって生じる骨粗鬆症や炎症性骨破壊において、骨吸収の抑制もしくは骨形成の促進に特化した治療薬が主流である。我々は、最近、シアル酸受容体Siglec15の中和抗体が破骨細胞分化を抑制すること、それにより生じたTRAP陽性マクロファージが骨芽細胞分化を促進することを見出した。本研究課題の目的は、この骨芽細胞分化促進マクロファージの形成に関わる、シグナル伝達機構を明らかにし、分化に必要な転写因子を同定することである。本研究課題の達成により、骨吸収抑制と骨形成促進を両立する新規薬剤の開発につながる新たな知見が得られる。