研究課題
基盤研究(C)
口腔扁平上皮癌(OSCC)の治療を困難にしている最大の要因は浸潤と転移であり、これまでに申請者は、ΔNp63βの発現が減弱することにより、上皮-間葉転換(EMT)が誘導されるとともに、細胞内シグナル伝達を引き起こす分泌タンパクWnt5aとその受容体であるRor2の経路を介してMMP-2が活性化され、OSCCの浸潤・遊走が亢進することを明らかにしてきた。本研究では、OSCCにおいて、浸潤・転移プロセスにおけるEMTおよびWnt5a-Ror2シグナル経路の詳細な分子機構を解明するために、Wntシグナル経路の調節分子である分泌タンパクWIF-1に着目して新規治療薬開発の基盤となる研究を行う。