研究課題
基盤研究(C)
単一の化学物質の環境中濃度が許容濃度未満であったとしても、複数の化学物質に曝露した場合、累積的に許容濃度を超える可能性がある。21世紀における労働衛生研究戦略の「職場有害因子の生体影響に関する研究領域」では、複合曝露の影響に関する研究が優先課題として取り上げられている。そこで、本研究課題の学術的「問い」は、化学物質を実際の使用形態で投与し、かつ化学物質の投与量ではなく標的臓器・組織中の実質量に基づき包括的・複合的な毒性影響を明らかとすることである。これは、今後、より安全な環境を構築するための化学物質の複合曝露影響を考慮したリスク評価の確立に資する重要な課題のひとつである。