研究課題
基盤研究(C)
これまで食物繊維摂取の効果は、同時に摂取した他の栄養素(糖や脂質)の吸収を緩やかにすることであり、近年はこれに加えて腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸が腸内環境や末梢組織に及ぼす作用が報告されている。一方、本研究では栄養素摂取時ではなく、栄養素飢餓時の短鎖脂肪酸の効果を明らかにする。肥満や生活習慣病の食事療法では摂取エネルギー制限が実施されるが、二次的影響として骨格筋量の減少が誘発される。また、スポーツ現場での体重制限時にも骨格筋細胞は栄養素飢餓にさらされる。本研究の実施により、栄養素飢餓時の短鎖脂肪酸が骨格筋に及ぼす効果とそのメカニズムを解明し、新たな骨格筋量の維持・増進策の開発につなげる。