研究課題
基盤研究(C)
脳由来神経栄養因子(BDNF)は脳内で抗うつ作用を示すタンパクであり、脳内BDNF量を増加させる物質は新規抗うつ薬シーズとして期待されている。BDNFは“脳由来”という名称ながら末梢組織でも産生され末梢から脳へと移行する。そのため、末梢でBDNFの産生を促進する物質は、脳内BDNF量を増加させ抗うつ効果を示すと考えられる。本研究では、末梢組織に由来する細胞において高いBDNF産生促進効果を示した温州ミカンなどのカンキツを対象として、その成分および可食部が抗うつ効果を示すか否かを検証する。本研究の推進は、末梢組織を作用点とする新規抗うつ薬の創製ならびに食によるうつ病予防・改善手段の構築につながると期待される。