研究課題
基盤研究(C)
アルツハイマー型認知症(AD)や前頭側頭型認知症(FTD)を代表とする認知症の多くは、その共通の病理変化として神経細胞内にタウタンパク質が線維化し沈着する神経原線維変化を認める。ADやFTDは症状が徐々に悪化する進行性の神経変性疾患で初期症状として概日リズム睡眠覚醒障害が出現しやすい。約 24 時間周期の生体リズムを生み出す体内時計は視交叉上核(SCN)に存在し時刻情報を全身に送り出している。本研究は、SCN からの時刻情報がどの神経回路・支配領域を介して生体リズムを決定しているのかを明らかにすることで、神経変性疾患のタウ病態で表出する生体リズム異常を制御する分子機構を解明するものである。