研究課題
基盤研究(C)
大腸がんは我が国において最も罹患率の高いがんであり、近年では年間罹患者数も増加し続けている。加齢は大腸がんの主なリスク要因であるが、加齢と大腸がんを結びつける直接的な分子機序は明らかになっていない。申請者は、腸管組織の恒常性維持に重要な役割を担うことが示唆される核内受容体FXRの発現量が加齢に伴って減少することを見出している。本研究では、腸管組織におけるFXRの発現や生理機能の加齢性変化に着目し、加齢に伴い組織恒常性の維持機構が破綻する分子機序を解明することを目的とする。その上で、加齢に伴う慢性炎症や代謝異常と大腸がんの発症・進展を結びつける分子基盤の確立を目指す。