研究課題
基盤研究(C)
喘息は、環境因子や感受性遺伝子といった個体因子が複雑に関係して気道の慢性炎症が起こり、気道狭窄によって呼吸困難に陥る疾患である。喘息では、刺激に対する感受性の亢進が特徴の一つであり、気道粘膜に分布する感覚神経の関与が示唆されている。喘息発症時には、気道の感覚神経が炎症を含む刺激情報を脳へ伝達し、呼吸反射経路を介して咳や呼吸パターンの変化、自律神経活動の変化など引き起こすと考えられているが、その呼吸調節機構はすべて明らかとなっていない。そこで本研究では、喘息における炎症情報がどの特性を持つニューロンへ入力し、どのような神経回路によって呼吸調節を発現するかについて形態学的に明らかにする。