研究課題
基盤研究(C)
一般に都市化による生息地の縮小と孤立化は、動物の行動範囲を制限するとともに生息地間の移動を妨げ、それら動物の個体群の縮小や局所絶滅をもたらすことが知られている。また、それら動物群集の変化を通して、生態系を支える分解機能など物質循環にも負の影響を与えることが懸念される。近年ネイチャーポジティブ社会の実現のための取り組みとして、都市における森林が有する生物多様性保全の価値に期待が寄せられはじめており、森林の生物多様性保全の効果を科学的に実証することが求められている。本研究は、都市における孤立化した森林において、有機物の分解に関わる昆虫群を対象にそれら多様性の多地点比較と分解機能の実態を解明する。