研究課題
基盤研究(C)
実際には起こらなかったことを、実際に起こったこととして誤って思い出すことを虚記憶という。本研究では、連想関係で作成された虚記憶を高い確率で生成する単語リストを構成するリスト語の性質を検討する。これまでの単語認知における研究から、より豊かでより特定的な意味表象を持つ単語はより早く正確に処理できるという説明がある。この意味情報が豊か、という情報には、イメージしやすいかどうかといった側面や身体との相互作用など含まれる。想像されやすい単語は意味記憶での活性化をより促すので、虚記憶が生成されやすいのか、あるいは、テスト時にその豊富な意味情報が実際の記憶と虚記憶とを弁別しやすいのかを探索的に検討する。